ノンリコースローン(non-recourse loan)とは、借入金の返済原資を特定のプロジェクトや資産から生じる収益や売却代金に限定し、返済不能時でも債務者のその他資産に遡って請求できない融資形態です。ノンリコなどとも呼ばれ、証券化の資金調達でもよく用いられます。債権者は担保資産やプロジェクトのキャッシュフローのみを頼りに回収するため、証券化のほか、プロジェクトファイナンスや不動産開発などで多用されます。借入人にとっては責任範囲が限定される一方、貸し手はリスクが高くなるため、金利は高めに設定され、デューデリジェンスや契約条件も厳格になりますが、証券化不動産の隆盛ともない主流となっています。
■メリット
借り手はリスクを担保資産の範囲に限定できる
投資やプロジェクト事業で失敗しても、追加の負債を抱えにくい
■デメリット
貸し手にとってリスクが高いため金利が高めに設定されることが多い
審査条件が厳しい
担保価値の評価がシビア