鑑定評価報告書
不動産鑑定士は、鑑定評価を行った場合、所定の事項を記載した文書を作成して、不動産鑑定業者に対して鑑定評価の結果を報告しなければならない。この文書は鑑定評価報告書である。
不動産鑑定業者は、不動産鑑定士による鑑定評価報告書に基づいて、不動産鑑定評価書を作成し、依頼者へ発行するものとされている。
法律では、不動産鑑定士には、鑑定評価報告書の作成義務はあるものの、不動産鑑定評価書の作成義務はない。不動産鑑定評価書の作成義務を負うのは、不動産鑑定業者であり、鑑定評価書≠鑑定評価報告書である。
しかし、実務的には、鑑定評価報告書=不動産鑑定評価書(成果品)である。それは、以下の理由による。
意義
鑑定評価報告書は、不動産の鑑定評価の成果を記載した文書であり、不動産鑑定士が自己の専門的学識と経験に基づいた判断と意見を表明し、その責任を明らかにすることを目的とするものである。
作成指針
鑑定評価報告書は、鑑定評価の基本的事項及び鑑定評価額を表し、鑑定評価額を決定した理由を説明し、その不動産の鑑定評価に関与した不動産鑑定士の責任の所在を示すことを主旨とするものであるから、鑑定評価報告書の作成に当たっては、まずその鑑定評価の過程において採用したすべての資料を整理し、価格形成要因に関する判断、鑑定評価の手法の適用に係る判断等に関する事項を明確にして、これに基づいて作成すべきである。
鑑定評価報告書の内容は、不動産鑑定業者が依頼者に交付する鑑定評価書の実質的な内容となるものである。したがって、鑑定評価報告書は、鑑定評価書を通じて依頼者のみならず第三者に対しても影響を及ぼすものであり、さらには不動産の適正な価格の形成の基礎となるものであるから、その作成に当たっては、誤解の生ずる余地を与えないよう留意するとともに、特に鑑定評価額の決定の理由については、依頼者のみならず第三者に対して十分に説明し得るものとするように努めなければならない。
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