証券化対象不動産
証券化対象不動産の定義
不動産鑑定評価基準における「証券化対象不動産」とは、下記のいずれかに該当する不動産取引の目的である不動産又は不動産取引の目的となる見込みのある不動産(信託受益権に係るものを含む)をいう。
不動産鑑定評価で対象となる金融商品
(1)資産の流動化に関する法律に規定する資産の流動化並びに投資信託及び投資法人に関する法律に規定する投資信託に係る不動産取引並びに同法に規定する投資法人が行う不動産取引
(2)不動産特定共同事業法に規定する不動産特定共同事業契約に係る不動産取引
(3)不動産から得られる賃料・売却代金などを、投資家への元利金返済や利益分配の主な原資とする金融商品に組み込まれた不動産
| 金商法(第2条) | 対象商品等 | 不動産証券化でのイメージ |
| 第1項第5号 | 社債券 | 不動産保有会社が社債を発行し、賃料や売却代金から元利金を返済する |
| 第1項第9号 | 株券・新株予約権証券 | 不動産取引だけを目的として設立された株式会社の株式。一般の事業会社の株式は含まれない |
| 第1項第14号 | 受益証券発行信託の受益証券 | 信託した不動産の賃料・売却益を受益証券の保有者に分配する |
| 第1項第16号 | 抵当証券 | 不動産を担保とする貸付債権に基づく証券 |
| 第2項第1号 | 信託受益権 | 不動産を信託し、その受益権を売買・保有する。実務上よく利用される形態 |
| 第2項第3号 | 合名・合資・合同会社の社員権 | 不動産を保有・運用する合同会社などに出資し、利益分配を受ける |
| 第2項第5号 | 集団投資スキーム持分 | 投資家から資金を集めて不動産に投資し、収益を分配する権利。匿名組合出資などが代表例 |
(3)の具体例(GK-TKスキーム)
- 合同会社(GK)がオフィスビルを取得する
- 投資家が匿名組合(TK)出資をする
- ビルから賃料収入が発生する
- 諸経費・借入金返済後の利益を投資家に分配する
この場合、匿名組合出資は通常「集団投資スキーム持分」に当たり、その分配原資を生み出すオフィスビルは証券化対象不動産となる。
証券化対象不動産と鑑定評価
証券化対象不動産の鑑定評価は、不動産鑑定評価基準各論第三章の定めるところに従って行わなければならない。
この場合において、鑑定評価報告書にその旨を記載しなければならない。
証券化対象不動産以外の不動産の鑑定評価を行う場合にあっても、投資用の賃貸大型不動産の鑑定評価を行う場合その他の投資家及び購入者等の保護の観点から必要と認められる場合には、この章の定めに準じて、鑑定評価を行うよう努めなければならない。
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