【鑑定実務】いろは講座(Advance4日目)

コロナ禍の今、当社では、より一層の社員教育、社内における勉強会を実施しております。
このサイトは当社求人に応募をご検討中の方々に向け、当社の若手社員を対象とした社内研修で用いた講義レジュメを公開しています
(※)Advanceは応用論点の講義も含みます

講義レジュメ(PDF:524KB)

Advance4日目の講義レジュメ
【建物及びその敷地の最有効使用】

鑑定実務いろは講座

    • 今回は建物及びその敷地の最有効使用の講義です。
    • 建物及びその敷地の最有効使用の検討にあたっては、まず、建物の物理的・機能的・経済的要因に係る減価を把握し、建物が環境に適合しているか、建物と敷地が均衡を得ているかを分析します。
    • 上記の分析に基づき、(1)現況のまま継続利用、(2)建物の用途変更等、(3)建物の取り壊し(更地化)のうち、対象不動産の最有効使用がどれかを判断します。
    • (2)(3)最有効使用と認められる場合は、用途変更後や更地の経済価値から、最有効使用を実現するための費用等を控除します。

建物及びその敷地の最有効使用(1)

現況のまま継続利用

  • 現況のまま継続利用することが対象不動産の最有効使用である。
  • 具体的な例
    • 証券化対象不動産(Jリート等)の鑑定評価で、土地の最有効使用と建物の用途が一致しており、建物の維持管理や賃貸経営管理の状態も良好な場合
    • 土地の最有効使用は建物の用途と異なるが、建物の築年、用途変更、取り壊し費用等を考慮すると現況のまま継続利用することが最有効使用と認められる場合(以下、例示)
      • 土地の最有効使用は戸建住宅地であるが、現況の建物は大型の病院である
      • 土地の最有効使用は店舗付事務所ビルであるが、現況の建物はビジネスホテルである

建物の用途変更等

  • 現況建物の用途変更・改造等を行うことが対象不動産の最有効使用である。
  • 具体的な例
    • 現況は賃貸マンションであるが、サービスアパートメントに用途変更することで収益性が高まる場合
    • 現況は企業が所有する単身者向けの社員寮で、設備や仕様がやや古く売却が難しいが、部屋の水回りや内装工事を行いリニューアルすることで、学生寮としても利用可能な場合

建物及びその敷地の最有効使用(2)

建物の取り壊し

  • 建物を取り壊しのうえ、更地としての最有効使用を実現することが対象不動産の最有効使用である。
  • 具体的な例
    • 現況は企業が所有する築古の自社営業所で、土地の最有効使用とも異なる場合(最有効使用は分譲マンション)
    • 現況は築古の事務所ビルで、土地の最有効使用は事務所ビルで一致しているが、設備等は経年に見合った更新が行われておらず、建物の継続利用のためには資本的支出が多額に見込まれる場合
    • 現況は低層の店舗であるが、土地の最有効使用は高層の店舗付マンションで、容積率を消化していない場合
  • 建物の取り壊しが最有効使用と判断する場合の留意点
    • 建物の取り壊し費用は建物の築年、構造、形状、有害物質の有無等によって異なる。
    • 貸家及びその敷地の場合、テナントの立退きに長期間要する場合があるので慎重に判断する。
  • 株式会社中央不動産鑑定所 研修委員会